大きく2つの方式があり、一見同じように見えますが両者は全く異なります。(=音に大きく影響)
1つは、一般的にヴィンテージ方式などと言われ、ロッドを曲げて仕込み、その張力でネックの曲がりを矯正する方法です。ロッドは両端を占める効果しか担わないため、ロッドがネック材の鳴りを妨げる影響は少なく、木材の固有の鳴りが強くなる傾向があります。
もう一つは、2WAYタイプやUチャンネル方式(Bタイプ)など様々なものがありますが、大きな特徴はロッド自体が形を強固に保持し、そのロッドを仕込むことでロッドの形(曲がり具合)どおりにネックを変形させる方法です。この場合、ネック材とロッドが一体化した構造体となり、ロッドの材質が鳴りに影響を及ぼします。(木材と金属では共振特性が異なるため、互いに干渉してしまう)特にロッド(の一部)がアルミ製だったり、ビニールで覆われていたりすると悪い影響になります。また真っ直ぐな溝に埋めこむだけなので製造が簡単であるという特徴があります。(安いギターはほぼこの方式)
また、ダブルロッドタイプといって、2本のロッドで両方の動作をさせる構造のものもあり、こちらは埋め込みタイプですが、ネックとロッドが完全に一体化しないので、ある程度ヴィンテージに近い音質となります。(Fenderの上位機種で採用)
ただし、どちらが良いかは別の問題で、ヴィンテージ方式の特定の共振を良い特徴とするか、悪いものとするか。また、ダブルタイプの特定の共振がなくボテッとしたものを、くせの無いものとするか、考え方は様々です。
オールドタイプのフェンダーのストラトキャスターと1万円の安いストラトコピーモデルが、一見同じような音に聞こえても、フェンダーのほうがクセが強く何か違うと感じるのは、フェンダーはヴィンテージタイプであるという構造の違いが大きいでしょう。
ちなみに、エレクトリックギターの代表各のフェンダーストラト、ギブソンレスポールのほとんどがヴィンテージタイプを採用しています。
これは性能うんぬんよりも独特な音を出すために採用され続けてると言ってよいでしょう。
また、2WAYタイプは(アルミ合金などを使った場合特に)高音域のサスティーンが劣る傾向があります。特ギターソロの演奏などでハイポジションを使う場合、顕著に現れる事が多いです。
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