ポリ塗装は悪いのか

 ポリ(=ポリエステル※)塗料は一度に厚塗りができるという特徴があります。そのため塗装工程を簡略化し一度に厚塗りを行えるため廉価なギターに採用されます。実際にポリエステルの塗装はたいていの場合、1mm~2mm程度の厚みがあります。ラッカーやポリウレタンが0.5mmにも満たないことを考えるとかなりの厚みです。

 また硬度が高く割れやすいという特徴があり、打ちつけると割れる(打痕)ため安い塗装と言われています。

 音質に関して言えば、硬度か高い物質でコーティングしているような状態なので、高音域に影響を及ぼします。

特に元々高音域の乏しいアルダーやバスウッドに使用すると明らかに高音域がクリアになります。逆に塗装をはがすと迫力の無いスカスカな音になります。しかし、元々高音域が豊かであるメープル、アッシュ、マホガニーに使用してもそれほど影響はありません。このアルダーやバスウッドでの音質変化を指して、音質に悪影響をおよぼすという意見が広まったのでしょう。アルダーやバスウッド本来の特徴を変えているという意味では悪影響なのでしょうが、音質としてはよくなったとも言うこともできます。

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